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透析の疑問・Q&A
- かゆみについて
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透析患者さんの皮膚は、特に乾燥状態が強く認められます。角層機能を調べると、角質の水分保持能力の低下が多く見受けられます。さらに、発汗低下・汗腺数減少も乾燥皮膚の一因で、冷暖房を使用する夏や冬、特に湿度が低くなる冬期に症状が出やすくなります。
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また、透析患者さんでは、血液中ではヒスタミン(かゆみの原因物質)の上昇が多く認められています。さらに、皮膚における末梢神経障害や微小血管障害、電解質の貯留増加もかゆみの原因となります。
- かゆみ対策
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- スキンケア(日常生活)
1:皮膚を清潔に保つ。
2:皮膚の乾燥を防ぐ。
3:過剰な刺激を防ぐ。
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- 薬物療法
かゆみを止める目的とした療法では、抗ヒスタミン軟こうやステロイド軟こうなどの外用薬または抗アレルギー内服薬などを処方します。ただし透析患者さんは合併症が多く、多くの薬を内服していることが多いので注意が必要です。
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参考文献:
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『患者・スタッフ100の知りたいに答える血液透析はてな?がわかる!なるほどブック』
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(メディカ出版2008年5月発行)
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透析の疑問・Q&A
- ドライウェイトの決定
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- 透析中の血圧
- 自宅での血圧
- レントゲンによる心胸比(CTR)の状態(50%以下)
- 本人の体調(倦怠感・ADL:日常生活動作) 等で医師が決定します。
- ドライウェイトが不適切だと
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- 血圧の高値・低値
- 浮腫(むくみ)
- 倦怠感が出る
- 呼吸がしにくくなる 等の症状が出ます
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- ※ドライウェイトは透析患者さんの体重増加の評価にも使います。
- 次回の透析までに
- 1日空き:ドライウェイトの3%
- 2日空き:ドライウェイトの5%
- 内での体重の増加で透析を受けられるのが理想です。
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- 例:ドライウェイトが50Kgの人なら
- 1日空き:51.5Kg
- 2日空き:52.5Kg となります。
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透析の疑問・Q&A
- ABIと骨密度
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当施設では、年に一度ABIという項目の検査を行っています。ABIとは、足首で測った血圧を上腕で測った血圧で割った数値のことで、この数値で血管の詰まり具合がわかります。
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透析患者さんの中には糖尿病も併せて持っている方も多くいるため、特に足の血管が詰まって足の先まで血液が流れなくなり、皮膚の潰瘍・壊疽へと進み、最終的に切断に至るケースも少なくありません。ABIを測定することも重要ですが、それ以上に自分の足をマメに観察し、足の痛みや冷感、皮膚の色や爪の異常などを見つけるのが早期発見の一番の近道です。もし足に異常を見つけた時にはすぐに透析スタッフにお知らせください。
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また、ABIの測定と一緒に骨密度の測定も行っています。透析患者さんは、腸からカルシウムが吸収されにくくなっている上、骨からカルシウムを遊離させるホルモンが多く分泌されやすくなっているため、多くの患者さんが骨がもろくなっています。この骨の状態を見るために骨密度の検査を行っています。骨がもろくなっている場合には、ちょっとした転倒でも骨折してしまう可能性が高くなるため、普段の生活にはくれぐれも気を付けてください。
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透析の疑問・Q&A
- 内シャントを長持ちさせるにはどうしたらいいの?
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血液透析を行うには、比較的たくさんの血液(1分当たり200〜250ml)を引かなくてはなりません。そのため一般的に腕の動脈と静脈とを手術で繋いだ内シャントが必要となります。シャントは透析患者さんにとって命綱とよく言われますが、透析治療を行ううえで必要不可欠なものであるため、少しでも長持ちさせたいものです。
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この内シャントが使えなくなる原因として最も多いのが、血管の中に血液の固まりができたり、血管壁が厚くなったりして血液の流れを止めてしまう「シャント閉塞」です。一度細くなった血管は自力で戻ることはなく、シャント再建手術やPTA(血管拡張術)などの医療的処置が必要になります。そうならないために各個人でのシャント管理が重要になってくるのです。
- シャント管理の注意点
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- 長時間の圧迫を避ける
シャントのある腕に、手さげかばんや腕時計をしない
- シャントの観察を毎日行う
シャント音は前日より弱くなっていないか、シャント部分に痛みがないかを観察することで閉塞の早期発見につながります
- 大量除水をしない
透析治療によって大量の水を引くと血圧が下がりやすくなり、血管が閉塞してしまう危険が高くなります
上記のことに注意し、少しでも異常を感じた場合にはスタッフに声を掛けてください。
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透析の疑問・Q&A
- 透析時間や回数について
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透析患者さんの食事の量や質、体格(筋肉量)などから期待する透析効率(主に、尿素やクレアチニンの検査値でみます)が得られるように透析時間や回数を決めています。また、除水量、ダイアライザーの種類、血流量などによっても変化します。
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一般的には身体に負担をかけず、十分な透析効率を得るために、1回に4〜5時間で週3回の透析が最低限必要になります。ただし、透析導入期で、尿素がある程度ある患者さんは週1〜2回ということもあります。また、水分、たんぱく質の摂取量や筋肉量が多い患者さんほどそれだけ透析前の検査値(尿素窒素、クレアチニン)が高くなり、体重(水分)の増加量も多くなりますので、透析時間や回数は増えます。
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医療技術の進歩に伴いある程度透析時間の短縮が可能となりましたが、透析時間が短いと除水量が多くなり、血圧が下がりやすくなるほか、毒素が体内に残り赤血球が壊され貧血になってしまいます。過剰な水分が溜まり心不全になる恐れもあります。血圧低下によるシャント閉塞の危険性もあり、様々な合併症を引き起こす原因ともなります。時間をかけて十分に尿毒素を取り除き、除水もゆっくりと行った方が心臓への負担も少なくなります。
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透析の疑問・Q&A
- 急性低血圧について
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透析の時にだけ血圧が低下する状態を急性低血圧といいます。透析開始時から血圧が除々に低下する場合と、突然血圧が低下する場合があります。以下に原因と対策を述べます。
- 原因
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体重増加が多いと時間あたりの除水量が増えて、血管の中のボリュームが急に低下します。その時に血管の収縮が間に合わないと血圧が下がります。
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血圧が低下すると血管が縮まって(収縮)、血圧の低下を防ぎます。しかし自律神経に異常がおきると、血管がうまく収縮しなくなります。とくに高齢者、糖尿病患者で多く見られます。
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降圧剤の内服量が多すぎたり、透析前などの不適切な時間の服用が原因となります。
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心臓の働きが、透析に伴う体外循環や除水、電解質の変化などに耐えられなくなるために血圧が下がります。
- 対策
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体重増加を、透析をしない日が2日の時はドライウェイトの5%以内、透析をしない日が1日の時は3%以内を心掛けましょう。
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降圧剤の正しい服用をしましょう。
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透析中の食事摂取を中止しましょう。
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透析時間をのばして、ゆっくりと除水します。
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出典:
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『やさしい透析患者の自己管理 改訂版』
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(株式会社 医薬ジャーナル社 2005年3月第6刷発行)
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透析の疑問・Q&A
- 透析患者さんの合併症<かゆみ>
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透析に関係する合併症には様々なものがありますが、ほとんどの患者さんはかゆみを強く訴えることが多いようです。
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透析患者さんの多くが、発汗の減少によって皮膚が乾燥しやすくなり、体のかゆみを引き起こします。
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かゆみの原因は様々ですが、尿毒症物質の蓄積、血清カルシウム(Ca)×リン(P)値が高い、副甲状腺ホルモンが多い、ダイアライザーなどに対するアレルギー反応などが考えられています。
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かゆみの原因は様々ですが、尿毒症物質の蓄積、血清カルシウム(Ca)×リン(P)値が高い、副甲状腺ホルモンが多い、ダイアライザーなどに対するアレルギー反応などが考えられています。
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このようなかゆみは、透析中や透析直後、また入浴後や睡眠中など体が温まってくると強くなることがあります。
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対策として、何らかのアレルギー反応、透析不足、Ca×Pの高値、副甲状腺ホルモンの異常などがかゆみの原因と考えられる場合、これらの原因を取り除くことが大切です。
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また、せっけんでの洗いすぎやタオルなどでのこすりすぎに注意するなど、皮膚の乾燥を避けることも効果があるようです。
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出典:
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『やさしい透析患者の自己管理 改訂版』
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(株式会社 医薬ジャーナル社 2005年3月第6刷発行)
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透析の疑問・Q&A
- ABIとは?
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透析室ではABI(足関節・上腕血圧比)の検査が実施されています。この検査は手足の血管(末梢動脈)の状態をみる検査です。血管が詰まることで動脈硬化や血管内に石灰化が起こり、様々な症状が現れます。
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また、高血圧や糖尿病の方々やカルシウム、リンの高値、喫煙者、尿毒症、肥満の方は末梢動脈が詰まりやすいため注意して下さい。
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私たちも日頃より皆さんの足の観察をしていきたいと思いますので、ご協力よろしくお願いします。
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透析の疑問・Q&A
- 透析患者さんに使う薬剤は何があるの?
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透析患者さんによく使われる薬はリン吸着剤、活性型ビタミンD3製剤、エリスロポエチン製剤、鉄剤があります。
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腎臓の働きが悪くなると、血圧や貧血を調節するホルモンが出なくなってしまいます。また、尿から排泄されるはずのリンが体内に溜まっていきます。そうした腎臓の働きを補うためにこれらの薬剤が必要になってきます。
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私たちも日頃より皆さんの足の観察をしていきたいと思いますので、ご協力よろしくお願いします。
- リン吸着剤と活性型ビタミンD3
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リン吸着剤は食事中に内服することで、リンが体内に吸収される前に便から出してしまう薬剤です。活性型ビタミンD3製剤は腸管からカルシウムを吸収しやすくする薬剤です。血液中のリンが多くなったり、カルシウムが少なくなったりして骨が弱ってしまうのを防ぎます。
- エリスロポエチン製剤と鉄剤
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体内にエリスロポエチンと鉄分を補うことで貧血を防ぐ薬剤です。エリスロポエチンとは血液をつくるために必要なホルモンで、腎臓から出ています。透析患者さんの多くは、このエリスロポエチンと鉄分が不足することによって貧血になってしまいます。
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これらの薬剤は、毎月2回行われる血液検査の値をもとに患者さん一人ひとりに合った量を医師が処方しています。特に内服薬は決められた量を正しく服用しないと、期待される薬の効果が減ってしまう場合もありますので、用法・容量をしっかり守ることが大切です。
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透析の疑問・Q&A
- リンについて
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透析患者さんは尿量が少なくなるためリンが排出されにくく、体内に溜まっていきます。リンが高くなると、血管が硬くなったり骨がもろくなったりします。
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1日のリンの摂取量は800〜1000g以内が適切です。リンの多い食品は同時にタンパク質の多い食品でもあるので、摂取量を制限するとタンパク質摂取量も低下してしまいます。リンは肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などのタンパク質の多い食品に含まれているので、これらの食べ過ぎに注意しましょう。低リン食品(特殊食品)を利用するのも良いでしょう。リンは食品添加物に防腐剤としても用いられているので、カップラーメンなどの加工食品を食べるときには注意してください
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食事中のリンの吸収を少なくするためには、タンパク質を制限するとともにリン吸着剤を服用することが必要になってきます。当院で使用しているのはカルタンとレナジェルで、食事の直後に内服するのが効果的です。透析前のリン値は3.0〜6.0mg/dlを保つようにしましょう。
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透析の疑問・Q&A
- 水分はどのくらい摂ってもいいの?
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体重増加の基準として、ドライウェイト(DW)という体重が基準となります。このDWは、身体に余分な水分が貯留しすぎないための基本体重であり、非透析日2日間でDWの5%以内、非透析日1日で3%以内の体重増加が望ましいとされています。
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水分の過剰摂取の原因には、漬物・煮物・汁物など塩分の摂りすぎによるものと、水分の多い料理やゼリー・果物などを多くとった場合があります。過剰な体重増加や急激な除水は、心臓に負担をかけ、シャントの閉塞を招き、透析中の急激な血圧低下を引き起こしやすくするため注意が必要です。
- 水分の多い料理
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麺類、おかゆ、お茶漬け、鍋物、カレー、シチュー、味噌汁など
- 水分の少ない料理
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天ぷら、トンカツ、フライ、コロッケ、焼きそば、チャーハン、サインドイッチなど
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透析の疑問・Q&A
- 塩分と水の切っても切れない深い関係
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塩分とは食品中に含まれるナトリウムまたは食塩のことを言います。塩分を摂れば喉が渇き水を飲みたくなり、水を飲みすぎれば塩分が欲しくなります。塩分と水は常に関係し合っているのです。特に透析患者さんの場合、透析と透析の間の体重増加を抑えるには、まず塩分の制限をすることが重要です。
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目標値として、1日5〜7gの塩分摂取を目指しましょう!
- 塩分を抑えるにはどうすればいいの?
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日常に摂取する食品でも、穀物、いも類、肉類、牛乳などほとんど全ての食品にナトリウムが含まれており、1日に約2gの塩分を摂ることになります。このため、調味料としての付加塩分は3〜5gに控える必要があり、薄味に慣れることが大切になってきます。
- 減塩の工夫理
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新鮮な食材を選ぶ
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味付けは1〜2品に重点的にする
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酢・レモン・ゆずなどの酸味を利かせる
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からし・わさび・コショーなどの香辛料で味付けにアクセントをつける
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台所で調理せず、あらかじめ計っておいた調味料を食卓で使用する和える→かける→つける:自分でかけた満足感により食べやすくなる
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ナトリウムを多く含んだ添加物が入っている、ハム・かまぼこ等の加工食品は控えめにする
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透析の疑問・Q&A
- 内シャントって?
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血液透析を行うためには、1分間に200ml以上の血液を体外に取り出し、腎臓の代わりとなる人工腎臓(ダイアライザー)を通って体に戻さなければなりません。このため、血流量の多い太い血管が必要となります。そこで内シャントと呼ばれるものを作ります。
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大切なシャントを長持ちさせるためには?
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- シャントを発達させる
・ゴムまりを握るなどして血管を鍛えましょう。
- スリルの確認
・手術した部位を触れると“ザーザー“という血流(スリル)が確認されます。
・スリルは血管の状態を表します。
・1日1回確認する習慣をつけましょう。
- 血管を圧迫しない
血管の狭窄は血液の流れをせきとめ、使えなくしてしまいます。シャント側の手には以下のことを行わないように注意しましょう。
・腕時計やサポーターをしない
・血圧測定をしない
・手枕や重いものを腕にのせない
・買い物袋を腕にぶらさげない
・止血ベルトの長時間使用を避ける
・下着や服の袖口が緩いものを選ぶ
- 透析後の入浴を避ける
針穴からの感染の原因となりますので、どうしても入りたいときは、穿刺部位を濡らさないようにくれぐれも注意しましょう。
何かわからないことがありましたら、お気軽にスタッフにお尋ね下さい。
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透析の疑問・Q&A
- 血液透析治療とは?
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血液は酸素や栄養分だけでなく、老廃物も運搬しています。腎臓は、不要物質や老廃物をろ過によって尿中へ排泄する機能を持っています。そのため腎臓に障害が起きたり、機能が低下すると血液が汚れることになります。このとき、腎臓の機能を肩代わりする治療が血液透析治療です。
- 血液透析の特徴
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項目 | 血液透析(HD) |
腎臓の代わり | 人工腎臓(ダイアライザー) |
特徴 | 余分な水分やカリウムなどをすばやく取り除ける |
透析を行う場所 | 病院 |
透析に必要な時間 | 4〜5時間+通院時間を週に3回 |
通院の回数 | 週2〜3回 |
操作をする人 | 医療スタッフ |
時間の制約 | 治療中はベッド上のため時間の制約が多い |
必要な手術 | 腕に「シャント」を造る(血液の出入り口) |
透析による苦痛 | 毎回2本の針を刺すこと・血圧が下がるなどの症状 |
感染への注意 | シャントにバイ菌がつかないように清潔にする |
食事の注意 | カリウム・塩分・水分の制限 |
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透析の疑問・Q&A
- 慢性腎不全にはどんな治療があるの?
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慢性腎不全になって透析を開始するまでを保存期と言います。この期間中に以下の治療を行っています。
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- 腎臓の働きが悪くなる速度を遅らせる。
- もとの病気(腎炎、糖尿病、高血圧)をきちんと管理する。
- 腎臓に負担をかけない。
- 新たに出てきた症状(むくみ、貧血、高カリウム血症)に対する治療をする。
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保存期治療によく使用する薬剤
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- 降圧剤(血圧を下げる薬)
- 利尿剤(尿の出をよくする薬)
- 高尿酸血漿治療薬(尿酸を下げる薬)
- エリスロポエチン(血液を造る薬)
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食事療法
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- 腎臓の負担を軽くすることで、腎機能の悪化を遅らせる。体の中に毒素がたまるのを少なくして、毒素からくる皮膚のかゆみ、頭痛などの症状を軽くする。
- たんぱく質を制限して十分なカロリーをとる。
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医師・看護師・栄養士とよく相談した上で、適切な薬の内服と食事療法を心がけることが必要です。
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透析の疑問・Q&A
- 腎不全とは?
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体の中で作られる老廃物を体の外に出したり、水分の調節をしたりする腎臓の働きが、正常な腎臓と比べて30%以下まで落ちてしまった状態を腎不全と言います。
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腎臓の働きが低下すると、体の中に尿毒素や水分がたまったり、ナトリウム・カリウム・カルシウム・リン等のバランスがくずれたり、貧血などの症状がでてきます。
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腎不全には、薬物による副作用、外部からの強い刺激などから一時的に腎臓の働きが低下する急性腎不全と、糖尿病や、腎臓内の血管が硬くなることで腎臓の働きが低下する慢性腎不全の2つがあります。
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しかし、急性腎不全でも、腎臓の回復ができず慢性腎不全に変わってしまうこともあります。
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透析の疑問・Q&A
- シャント閉塞はなぜおこる?
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シャント閉塞の原因に、次のことがあげられます。
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- 動脈硬化により、血管そのものが細くもろくなる。
- 低血圧やヘマトクリット値の上昇があると、血液が固まりやすくなる。
- 長い間、シャント血管を使っている間に血管が細く、狭くなることがある。
- シャントの感染を受けた部位が治ったあと、血管が狭くなることがある。
- シャント部を圧迫すると、血流が流れにくくなり、閉塞しやすい。
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シャントがつまると、透析ができなくなるため、手術をして血栓を取り除かなければなりません。日常、血流の確認、閉塞の予防に心がけましょう。
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透析の疑問・Q&A
- シャント閉塞を予防するためには?
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- 早期発見のために、血流を確かめる。
- 圧迫を避ける。
・シャント側の腕に重いものをぶらさげたりしない。
・手枕をしない。
・時計はシャント側の腕にはしない。
・シャント部を叩いたり、重いものをのせたりしない。
・シャント側の腕で血圧測定をしない。
- シャント肢の運動を行い、血管を発達させる。(無理をしない程度に)
- その他、温熱、寒冷刺激を避ける。
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透析の疑問・Q&A
- 腎臓の構造はどうなっているの?
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腎臓は背中側の腰の高さで、おなかの後ろに1つずつあり、握りこぶしの大きさくらいでソラマメの形をしています。
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腎臓の中には糸球体(1個の腎臓に約100万個の糸球体があります)という細い血管の塊があり、ここで血液を濾過して尿の素をつくります。その後腎盂、尿管、膀胱を経て尿として出てきます。
- 腎臓はどんな働きをしているの?
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- 老廃物を尿として体の外に出します。体の外で不要になった尿素窒素、クレアチニンなどを尿と一緒に排泄しています。
- 体の中の水分や電解質を調節します。腎臓では、尿の濃さや量を調節し体の中の水分や電解質を一定に保っています。
- 血液のph値を調節して弱アルカリ性に保ちます。
- 腎臓は血液を作るホルモン(エリスロポエチン)を分泌し、骨髄での赤血球の製造を促しています。腎不全になるとエリスロポエチンが少なくなり貧血になります。
- 血液が下がると腎臓からレニンが分泌され、血液を上げるように働きます。
- ビタミンDは食物から吸収されたり、日光の紫外線により皮膚で作られ、腎臓で活性化され、活性型ビタミンDとなります。活性型ビタミンDは、腸からのカルシウムの吸収を助け、骨を丈夫にしています。
- 腎不全になるとカルシウムが取り込めなくなって骨がもろくなります。
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