化学療法

　近年新規薬剤の開発が進み、抗がん剤治療は従来の殺細胞性の抗がん薬に加え、がん細胞に特有のたんぱく質に働きかける分子標的治療薬や、患者さん自身の免疫を高めることで抗腫瘍効果を発揮する免疫チェックポイント阻害薬など、年々治療の選択肢は増えてきています。複雑化する治療や副作用に対して当院では医師、薬剤師、看護師、社会福祉士、栄養士、理学・作業療法士、口腔ケア科、緩和ケアチームが、患者さんの治療や生活の質を維持向上できるよう日々協力して治療に携わっております。

　治療室内は広々としたスペースで、長時間の治療でもリラックスして過ごしていただけるよう、リクライニングチェア、ベッドの両方を設置しています。リクライニングチェアにはテレビ（無料）が備え付けてあります。治療室内での飲食も可能です。
　治療室脇に面談室やウィッグの展示がございます、頭髪だけでなく、爪や皮膚など抗がん剤治療に伴う外見の変化についての相談も受け付けております。

　当院では主に消化器がん（食道、胃、大腸、肝臓、膵臓、胆管）、乳がん、肺がん、頭頚部がん、腎がん、膀胱がん、前立腺がん、神経内分泌腫瘍、悪性リンパ腫などの抗がん剤治療を行っております。仕事・家庭生活と治療を両立できるよう、約8割の患者さんが外来に通院し治療を行っています。

ベッド数15床（リクライニングチェア12床　ベッド3床）

当院では複数の有資格者が治療や調剤に関わっています。（2020年10月現在）
●がん薬物療法認定薬剤師　1名
●緩和薬物療法認定薬剤師医　1名
●がん看護専門看護師　1名
●がん化学療法看護認定看護師　3名
●緩和ケア認定看護師　1名

治療件数は年々増加傾向にあり、2019年度外来化学療法実績は4961件でした。